ライセンス監査について

 ライセンス監査制度とは?

 

ライセンス発行機関である各州のCPA Boardは、ライセンス新規取得者を対象に会計経験に関する再調査を行なうことがあります。これはライセンス監査(License Audit)と呼ばれている制度で、ライセンス申請書に虚偽記載がなかったかどうか、会計経験をサポートする証拠書類は揃っているかどうか、等が調査の対象となります。

ライセンス調査の対象となった場合、適切な対応をしないとせっかく取得したUSCPAライセンスを剥奪される場合もあります。さらに、当局に「虚偽の記載があった」と判断されてしまうと、その事実が半永久的に当該CPA協会のデータベース上に表示されてしまうため、ライセンス申請を行う場合にはこのライセンス監査にかかるリスクを十分に理解しておくことが大切です。


 ライセンス監査制度の内容

 

ライセンス監査の手続きは州により異なりますが、概ね以下のとおりです:

  •  ライセンス監査の対象となるのは、原則としてライセンス新規取得から3年以内の人。
  •  ライセンス監査の対象となった場合は、当該CPA Board から資料・証拠の提出、ならびに答弁書の提出求められる。時には現地での審問会(Board Meeting)への出頭を求められる場合もある。
  •  監査の対象となった場合、会計経験を認定したCPA(V/CPA)と共同で、監査に応じ、ライセンス申請時に提出した会計経験に関する記述に間違いななかったことを証明する義務を負う。監査を無事終了させるためには、V/CPAの積極的なヘルプが不可欠。
  •  ライセンス監査への対応を怠ると、ライセンスが剥奪されたり、「このライセンス保持者はCPA協会から懲罰を受けたことがある」旨が公記録として半永久的に公開される事もある。

通常の場合、ライセンス監査の対象となるのは新規ライセンス取得者のうち10%‐20%前後ですが、ライセンス取得者のバックグラウンドによっては、確率が高くなる場合もあります。


 The Best Practice


ライセンス監査に対する最も重要なことは、「仮にライセンス監査の対象となっても問題が起きないように、ライセンス申請時に十分な準備をしておく」ことです。特に重要なのは次の3点です:

  •  会計経験の期間を客観的に証明できる書類・証拠を入手・保管しておく事。
  •  会計経験の内容を客観的に証明できる書類・証拠を入手・保管しておく事。
  •  会計経験を認定するCPA(V/CPA)に、万一、ライセンス監査の対象となった場合には監査に協力してくれるよう依頼しておく事。

会計経験を証明する書類の入手と保全は自分で管理することが可能ですが、V/CPAの協力に関してはコントロールできない場合があります。例えば、上司V/CPAからサインを取得した後にその上司が転職をしてしまった場合、または逆にライセンス取得者が転職をしてしまった場合等です。

当事務所代表の関口CPAは米国の弁護士資格を保有しているため、代理人弁護士としてライセンス監査へも積極的に対応しております。ライセンス監査でお困りの方はお気軽にご相談ください。


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